チーズとリンゴと蜂蜜

 蜂蜜が垂らしてあるブルーチーズを口の中に入れると、先ずは蜂蜜の甘味と香りに口内が支配される。そしてブルーチーズの塩味が段々と広がり甘味を追い越していくが、蜂蜜の甘味はまだ消えてしまわない、そしていよいよ癖のある味わいが広がりだす。

 蜂蜜の甘味、チーズの塩味からの癖のある味わいの三味がほんの一瞬重なり合う、胆はここだ。その後は順に消えていき最後には癖のある味わいだけが残るのだが、これをリンゴの酸味で後口を整える。

 確かにそうなのだろう。ブルーチーズとリンゴだけが皿に盛られていても、各々個別においしいよねって話にしかならないのだが、ここへ蜂蜜を垂らすだけで全てが繋がり起承転結が完結する。ちなみにではあるが、蜂蜜は今木養蜂園のミカン蜂蜜。リンゴもミカンも同じ果樹であるから相性も良いのだろう。リンゴと蜂蜜といえば「秀樹、感激!」のバーモンドカレーなのだから間違いない(笑

 正月早々ではあるが、今年の七味五悦三会、七味の一つに上るのは間違いないだろう。

 50を過ぎてこの味を知るなんてちょっとばかり恥ずかしい気もする (‘◇’)ゞ