ギターを修理することをリペアというそうだ。ぼくが今のギター(Morris W-60)を手に入れて今年の10月で丸2年になる。2年間このギターは過酷な環境の中で過ごしてきた。冬にはテントの中に気温は氷点下になることのあり、梅雨には雨が続き湿度が80%を超え日が続いた。日中夏のテントは多分40℃を超える日もあっただろう。製造されて40年以上経っているこいつは、それでも壊れることなく頑張ってくれたのだ。
先週のライブが終わったこともあり、W-60をメンテナンスに出すことに決めた。
リペアは楽器店を通さずに直接工房へ持ち込んだ。以前JumboのJ-50を譲ってもらった、んかつや屋のおやっさんの紹介。熊本でアコースティックギターのリペアを依頼するのなら、そこの工房がいいだろうとということだったのだ。
21日(土)にアポを取り、その日にギターを持ち込んだ。そして時間をかけて隅々まで診断をしていただいた結果、ネックの反りの調整とフレッツに凸凹が生じているのでフレットのすり合わせが必要とのこと。Morris自体は問屋みたいなものだからギターの製作いろいろな工房へ発注していたそうで、作りから推測すると多分s.yairiがOEM製作したものではないかなど興味深い話もいろいろと聞かせてもらった。ぼくからの注文として、ナットとブリッジを牛骨へ、ブリッジピンを木製ピンへの交換を依頼した。
ここまででリペア内容は決まった。あとは納期である。工房の中には無数の数えきれないほどのタグを付けられたギターケースが並んでいる。楽器店からのリペアの依頼だそうだ。リペアの順番通りに作業をすればW-60の作業に取り掛かれるのは6カ月先だそうだ(笑
リペア:「大村さんは他にギターの持ってるの?」と聞かれたので、
わたし:「とんかつ屋さんに譲ってもらったJumboのJ-50がありますが事情があって知り合いBarに預けているんですよ」
リペア:「じゃ、そのギター取っておいでよ」
わたし:「それがそうもいかないんですよ」
リペア:「じゃ、その店でいろんな人にJumboは弾いてもらっているんだね」「でも、ギター練習できないと寂しいでしょう」
そうなんです、寂しいんです。いつも右手を伸ばせばギターが取れる位置にあったギターがないんです。主が居なくなったなったギタースタンドに無意識に右手を伸ばしそうになるのだが、リペアに出したことに思い出し右手をひっこめる。ギターをリペアに出して以来この2日間こんなことが数回あった。
リペア:「じゃー、納期1カ月くらいみてて」
多分ぼくの右手の指先がギターの練習で硬くなっていることに気付いてくれての言葉だったと思います。
わたし:「よろしくお願いします」