ドブネズミを美しいと比喩したのは甲本ヒロトである。
そして僕はホルモン煮込みを前にしてヒロトの言葉を飲み込むのである。
リンダリンダと口ずさみながら一味をを乗せる。ここでの選択肢は一味一択。
頃合いである。箸を入れ脂をつまみ上げそのまま口に運び「間」を確かめる。旨いホルモンとそうではなホルモンとでは一口口に放り込んだ後、次の箸運びに一瞬ではあるが「間」の違いが生じる。
後は飯に委ねるだけである。
少し遅れて飯が運ばれてきた。そこでの店主の一言「すいません、ご飯が炊きあがってたばかりなので少し柔らかいかもしれません」
写真には写らないうまさがある。素敵すぎる。