毎日と言っていいほど手入れをしていたギターもここ最近、弾っぱなしでギタースタンドに立ちかけて一日を終える日が長く続いていた。ネックは手汗のせいだろうか滑りをおび、ギターの表面側面には飛んだ唾の痕跡が多々みられる始末の悪さである。
今朝目覚め、煙草に火をつけ毎朝の習慣のごとく無意識に右手をギターに伸ばし手にした瞬間妙な重量感を感じた。この歳になってモノを擬人化するのはこそぐったい話ではあるが、何かこいつに拒否られている感じがその重さから伝わってきた。
今日は平日である。出勤時間ギリギリまでギターを磨いた。ポリッシュを布に塗布し表裏満遍なく汚れを落とし更に乾拭きでペグに至るまでピカピカツルツル。カポもチューナーも入念にキレイキレイ。

帰宅し、煙草に火をつけ伸びた右手に違和感なし。替え時な弦らしからぬ伸びるサスティン、やはりこの歳になってモノを擬人化するのはこそぐったいが、ごめんねとありがとうなの気持ちなのだ。